湖南料理・米粉(ミーフン)とは

湖南省は中国の内陸部
南中央に位置する
地方都市です。

湖南料理とは
湖南料理は、中国の内陸部、
南中央に位置する地方都市である
湖南省の料理です。
四川料理、広東料理に並ぶ
中国八大料理のうちの一つに
数えられています。

バラエティー豊かな唐辛子や
スパイス使いが有名で、
香辣(シャンラー:香り高い辛さ)、
酸辣(スワンラー:酸味のある辛さ)が
特徴です。
四川料理で有名な山椒の
痺れる辛さ(麻辣:マーラー)はないため、
痺れが苦手な方にも楽しんで頂けます。

 

湖南料理の発祥の歴史は、
今から2000 年以上前の漢王朝から中華民国の初期に遡ります。
当時の役人が各地へ出向く際に、
それぞれ専属の料理人を連れていき、
日々現地の風土を生かした料理を作らせました。
その料理が各地で定着し、いわゆる中国八大料理が誕生し、
湖南料理もその一つとして確立されていったと言われています。

湖南の気候の特徴として、
寒暖の差があげられます。
夏は気温が40度くらいの高温が続き、
冬は5度位ですが湿度があるため体感では
非常に寒く感じられます。

風土の特徴としては、
海のない内陸部であることです。
中国の中南部に位置するため、
食材の防腐や長期保存がかかせません。

寒暖差で体調を崩さないため、
そして食材の保存をきかせるために、
湖南では唐辛子やスパイス、
そして薬味を多用するようになり、
燻製や発酵の技術が発達しました。

唐辛子一つとっても、
非常に多くの唐辛子があり、
それらの活用法も、生のまま食べたり、
炒めたり、乾燥させたり、
酒や酢で漬けて発酵させたりと
多岐にわたります。スパイスも、
八角や桂皮八角や桂皮、
ビャクシやローリエなどの
十何種類ものものを使います。

中華で定番のにんにく、
ねぎ、生姜といった薬味に加えて、
中華ではあまり使われないような
パクチーや紫蘇、
大葉といった葉物の薬味も
多用しています。

ベトナム料理やタイ料理にも通じる
薬味使いをしているため、
エスニックにも近い中華と言われています。

湖南米麺(湖南米粉:コナンミーフン)とは
湖南のみならず、米粉(ミーフン)は
中国の代表的な麺料理です。

ミーフンとは、米を原料にした麺料理です。
南方の米どころである湖南省では、
米を使った麺が非常にポピュラーです。
湖南の人々にとってはソウルフードで、
毎日のように食べられています。

麺は、スパゲティような太さの丸麺と、
きしめんのような幅のある
幅広麺の2種類があり、
地域によって丸麺派と幅広麺派で
好みが分かれます。

食感はややモチっとしていて、
のど越しはツルっとしています。
お米でできているので、
ほのかに米の香りがします。

スープは基本的には豚骨と
鶏ガラベースの醤油スープで、
日本人の口にも合うすっきりタイプです。
パクチーやザーサイなどのトッピングを
たっぷり乗せて食べます。

麺やスープは基本的には辛くないため、
小さなお子様も召し上がれます。
お好みで辛くしたり、
油そばのような混ぜ麺にしたり、
焼そばのような炒め麺にしたり、
冷やし麺にしたりと、
食べ方は多岐に渡ります。

店をオープンした2015年当初は、
湖南料理を提供するお店は
数店ありましたが、
湖南ミーフンを提供する所は
一つとしてありませんでした。
湖南のミーフン文化を日本で少しでも
根付かせていきたいと思い、
今に至ります。